バネ指の特徴と治療法について
ご覧頂きありがとうございます!
今回は指の痛みについて触れていきます。現在お悩みの方は是非最後までお読みください!
指の痛みやこわばりが特徴の「ばね指」は、日常生活で手をよく使う人に多い疾患です。
進行すると、指が曲がったまま戻らなくなり、強い力で無理に治そうとするとばねのように跳ねて戻ることから「ばね指」と呼ばれており、別名「弾発指(だんぱつし)」とも言われます。
ばね指は、最初は軽症でも放置しているうちに少しずつ症状が進行してしまうので、早期に治療を行うことが大切です。
ばね指は、肘や手首と同じく、手の使い過ぎが原因で起こる「指の腱鞘炎」です。
進行するにつれて以下のような症状が現れます。
①手のひら側の指の付け根に圧痛や腫れ、熱を持った感じがある
②指の曲げ伸ばしが滑らかでなく、途中で引っかかりがある
③起床時、指がこわばり、動かしにくい
④指が曲がったまま戻らない
⑤曲がった指を無理に戻そうとして力を入れるとカクンとはねる(弾発現象)
上記のうちの症状が1つでも当てはまれば、「ばね指」の可能性があります。
ばね指は、どの指でも発症する可能性がありますが、特に、親指、中指、薬指に多く見られ、起床時に症状が強く、日中手を使っているうちに症状が改善するのが特徴です。
初期のうちは軽い痛みや違和感だけで、安静にしていれば回復することが多いですが、
症状が進行するにつれ、次第に強い痛みやばね現象が現れるようになり、重症になると指が全く動かなくなることもあります。
発症のメカニズム
手の指には、「屈筋腱」と「靭帯性腱鞘」という組織があり、腱が靭帯性腱鞘の中を往復するように移動することで、自由に指の曲げ伸ばしができるようになっています。
それが何らかの原因で指の腱鞘に炎症が起きると、腱鞘が腫れて厚くなり腱の通り道が狭まってしまうので、腱と腱鞘が擦れて痛みを感じるようになります。
擦れた腱の一部にも炎症が起きて肥大化し、腱鞘内を通過する際に引っかかるようになるため、スムーズな動きが妨げられ、指が曲がったまま伸びにくいという症状に陥ります。
曲がった指を戻そうとして、無理に強い力をかけると、腱の引っかかりが外れて腱鞘を通過する瞬間、カクンと跳ねるように指が伸びます。この動きが「弾発現象」です。
ばね指の原因には以下のようなものがあります。
①指の使い過ぎ
日頃から手や指を酷使している人は、腱と腱鞘に常に大きな負荷がかかっているため、炎症が起こりやすく、特に以下のような動作は、ばね指の発症の原因となりやすいと考えられています。
・パソコンのキーボードやマウスの操作
・ゴルフ、テニスなどの手を使うスポーツ
・ピアノなどの指を酷使する楽器の演奏
②ホルモンバランスの変化
女性は、妊娠や閉経などのライフステージによってホルモンバランスが大きく変化します。
年齢が上がり、女性ホルモンの分泌が低下すると、筋力や骨密度が低下するだけでなく、腱や腱鞘自体ももろく傷みやすくなるため、ばね指を発症する可能性が高まります。
ばね指を発症しやすい人の特徴
ばね指は、男女問わず、誰でも発症するリスクがありますが特に以下のような方に発症が多く見られます。
①更年期~更年期以降の女性
50歳前後の女性は、女性ホルモンの分泌により、腱や腱鞘の状態が弱くなる上に、血行不良により腱鞘の内部が狭くなるので、ばね指発症のリスクは高まります。
②妊娠中や産後の女性
更年期と同様、妊娠中や出産後の女性もホルモンのバランスが乱れやすく、一時的に更年期と似たような状態に陥るため、ばね指になるリスクも高まります。
③関節リウマチや糖尿病、人工透析患者
関節リウマチや糖尿病のような持病がある方は、末梢の血行が悪いため、ばね指を発症しやすくなります。
さらに、一度炎症が起きると治りにくいので、重症化するケースも少なくありません。
複数の指に発症する場合や(多発性)、一度改善しても再発するケースもあるため、基礎となる持病をしっかりと治すことが重要です。
ばね指の治療法
ばね指の治療は指の可動を良くし、痛みを抑える治療(保存療法)が基本となります。
保存療法の種類
①安静
軽症の場合、使い過ぎを避け、安静を保つだけで症状が改善するケースもあります。
患部の負担を減らすため、一時的に副木(そえぎ)や、サポーター、テーピングなどで関節を固定することもあります。
②理学療法
超音波や電気による治療などを行います。
治療器の刺激が患部の奥深くにまで作用し、血行を改善し、つらい痛みを和らげます。
また、マッサージやストレッチを行う場合もあります。
薬のような即効性は期待できませんが、じっくりと取り組むことで慢性化した症状も回復させる効果が期待できます。
ばね指の予防方法
ばね指は、一度発症すると完治に時間がかかるので、まずは発症を予防することが肝心です。
特にパソコン作業などをしていると、つい長時間になってしまいがちですが、1時間に一度程度は手指を休ませるようにし、痛みやこわばりなどを感じる時は以下のような方法で、積極的に手や指のケアを行いましょう。
①アイシングまたは温める
手指を使いすぎて鈍い痛みが出た時や、炎症が起きて熱感があるような場合は、アイシングが特に効果的です。患部を冷やすことで腱の炎症を抑えることができます。
反対に、血流の悪さから手指がこわばる時や痛みが長く続いているような場合には、手を温めるようにしましょう。
洗面器などにお湯を溜め、しばらく手指を温めると血流が改善し、つらい痛みを和らげることが可能です。
②ストレッチ
痛みがあると、だんだん指を動かさなくなるほか、安静にするため長い間固定していると、ますます血流が悪くなり、関節自体も固くなるため、適度な運動で柔軟性を保つことも大切です。
あんど整骨院院では、一人一人の患者様の症状に合わせて、オーダーメイドな施術を行っています。
手指の痛みや違和感など、気になる症状がある方はぜひ当院にご相談ください。