ばね指について

ばね指の原因について

ばね指（弾発指）は、指の曲げ伸ばしを行う腱と、それを包む腱鞘との間で炎症や摩擦が起こることが主な原因です。特に手をよく使う人や、ホルモンバランスが変化する時期の方に多く見られます。

指の使いすぎ（反復動作）

パソコンのタイピング、スマホ操作、楽器演奏、手芸など、指の曲げ伸ばし動作が多いと、腱と腱鞘がこすれて炎症を起こしやすくなります。特に親指・中指・薬指に多く発生します。

加齢による変性・組織の老化（中高年に多い）

年齢とともに、腱や腱鞘が硬くなりやすく、炎症が起こりやすくなります。40～60代の女性に多くみられるのが特徴です。

女性ホルモンの影響（産後・更年期など）

妊娠・出産期や更年期は、女性ホルモンの変動で腱鞘の柔軟性が低下することがあります。さらに、産後のママが「手首や指が痛い」と感じる原因の一つに、ばね指が含まれることがあります。

糖尿病やリウマチなどの基礎疾患

糖尿病のある方は腱鞘が肥厚しやすく、ばね指の発症リスクが高くなると言われています。またリウマチの炎症でも腱や腱鞘がダメージを受けやすくなります。

冷えや血行不良

指先の血流が悪くなると、腱や腱鞘の代謝も低下し、炎症が治りにくくなります。特に冬場や冷え性の方は、症状が出やすくなる傾向があります。

ばね指の症状について

ばね指（弾発指）は、指の腱と腱鞘に炎症が起きてスムーズに動かせなくなる症状で、指が引っかかる・曲がったまま戻らない・痛みがあるなどの特徴があります。

指の引っかかり・弾発現象（カクン）

指を曲げたり伸ばしたりすると、途中で引っかかって急に「カクン」と動くことがあります。また無理に伸ばそうとすると、痛みを伴いながら跳ね返るように戻ります。

指のこわばり（特に朝方）

朝起きたときに指が曲がったまま固まっているように感じることがあります。さらに、起きてしばらくすると動かせるようになりますが、使っているうちに再び引っかかることが多いと言われています。

指の付け根の痛み・腫れ・圧痛

押すとチクチク・ズキズキとした痛み（腱鞘炎のサイン）を感じることがあります。特に指の掌側（てのひら側）の付け根に痛みや違和感が出ると言われています。炎症が進行すると、軽く触れるだけでも痛むことがあります。

指の動きが悪くなる・完全に曲げ伸ばしできない

初期症状は違和感程度ですが、進行すると曲げた指が戻らない、伸ばせない状態になる場合があります。ひどい場合は他の手で補助しないと動かせないこともあります。